実例紹介
木材不足がおきている!?ウッドショックの影響とこれから
2021.07.15
世界的な建築用木材不足が問題となっている「ウッドショック」。住宅用の構造木材の供給不足です。現在、住宅の原材料の約7割が輸入によるものなんです。
その材料が日本に入ってこない・・・・・!!!!
日本にある在庫や、少ない量の輸入材を多くの業者が取り合う事態。かつてトイレットペーパーが不足し、買占めがおこったオイルショックのように、この住宅業界に起きている木材不足、価格高騰の現象を『ウッドショック』呼んでいます。
2021年3月頃から建築業界などで聞くようになり、5月の大型連休あたりからメディアなどでも大きく報じられたり、いよいよ住宅建築を考えている一般のお客様にも影響が少なからずではじめた事により、ウッドショックという名前が急速に世間に広がりました。
【ウッドショックの原因】
大きな原因は2つ。
1. アメリカでの大規模火災と建築バブル・DIY需要の増加
昨今、アメリカでは地球温暖化による気温上昇により、大規模火災が次々と発生しています、それにより、多くの木材と住宅が焼けてしまいました。住宅復興に向けた需要拡大が今回の木材不足にも関係しています。
また、コロナ禍によるステイホームでDIYの需要が増えたのと、さらに歴史的低金利の為、戸建て重要が増加しました。アメリカは日本以上にテレワークが進んでおり、仕事場のある都心近くにアパートを借りる必要はありません。リモートで仕事をするのであれば、都心に住む必要はないのです。
アメリカ自国での消費が増え、日本向けの出荷量は減少しています。
■中国でも
いち早くウィルスを抑え込んだとしている中国でも、経済回復に伴い、同じように住宅の需要が増え続け、世界中の木材を高値で、しかも大量に買い付けています。
よって日本に木材がまわってこないという状況になってしまったのです。
2. コンテナ不足やコロナによる貨物船の減便等、海上物流の大混乱
原油価格の高騰で、輸送費が上がっています。輸送費があがればもちろん木材の価格も上がります。
そしてコンテナ(輸入手段)不足。これは巣ごもり重要の増加にともない、荷物量の増加や、航空便の減少で海上輸送が集中し、海外ロックダウンによる荷受け作業の減少などが要因で、木材の輸入は海上輸送が主なため、煽りを受け、流通が滞っているようです。
「じゃあ、国産の木を使えばいいよね♪」と思いますが・・・・・・。
国産材の歴史は輸入材の需要が始まったときから長い年月をかけ供給量が減った現状があり、急激に増加した重要を増やす人材も環境も整っていません。
すぐに国産で!!!というわけにはいかないようです。
【ウッドショックによって、家づくりに受ける影響は?】
今回のウッドショックが、これから家を建てよう、または現在建築中の方に、どういった影響があるのでしょうか。
現在は多くの木材の卸業者が従来通りの仕入れが難しい状態だと言っています。価格が上昇しただけでなく、木材の確保も難しく、着工が遅れるケースまで日本中で起こり始めています。
【住宅建築をお考えの方へ】
そう遠くない将来に終息するだろうと予想しつつも、予断を許さないこの状況では、とにかく正しい情報の収集といつでも動き出せる準備をしておくことが大切です。
少なくとも、「近いうちに値上がり必至なので、すぐに契約したほうがいい」というような話を簡単に受け入れないことが大切です!!
少しでも早い段階でマイホームを建てるべきなのか、それともウッドショックが終息するまで待つべきなのか、今は誰にも正解がわからないのが現状です。
もし近い将来、マイホームを建てる計画やリフォームをする計画があるのでしたら、なるべく早めに住宅会社やハウスメーカー、工務店などに相談されることをオススメします。
・工事内容によっては、ウッドショックの影響なく進むかもしれない。
・先に相談しておくことで木材の供給が復活したときにスムーズに動くことができる
等の理由があるからです。
その中で自分たち家族に合ったタイミングを探すのが、今最も良い方法かと思います。
コロナで大変な時期に、色んな理由が重なりあって、また大変なことになってしまいましたが、わたしたちに今できることをしっかり把握し、この事態に負けないよう、何かできるのかをしっかり考えて動いていきたいですね。