実例紹介
懐かしくて新しい。土間のある暮らし
2022.03.07
「広くて明るい玄関がいい」、「外で使うものは玄関にしまっておきたい」、「趣味のスペースが欲しい」・・・・・・そんな方にオススメしたいのが【土間】です!!
多彩に使える機能性と、空間にゆとりを与えてくれる土間。
それに注目し、近年人気が続いています。
■そもそも、土間ってなに???■
玄関は各家庭に必ずあるものだけれど、土間って漠然としたイメージでしか思い浮かばない方も少なくないのでは・・・?
土間って玄関とどんな違いがあるのか。
そもそも土間ってなに?
【土間】土間とは屋内で床を張らずに土足で歩くように作られたところ。
古い民家では、玄関と履物を脱いで上がる居室との間に、土間がつくられていた。(戸外と屋内の中間的なところ)
■伝統的な昔の土間の利用法は?■
□昔の土間はどんな風に使っていたのか□
【台所として利用】
土間は、昔台所として利用されてきました。
現代のように部屋の中に水道がとれるわけではなく、玄関に水道を引き、竃で煮炊きをしていたそう。
【農家の作業場として利用】
農作業をして帰ってきて土間で農具の直しをしたり、雨や雪の日に藁で傘や藁細工などを作ったりしていたそうです。
外でできることを家の中でもやってしまおうという、皆働き者だったんだな~~と感心してしまいますね。
【コミュニケーションの場】
近所の人がちょっとした用事で来ては部屋まで上がらずに、気兼ねなくお喋りをするコミュニケーションの場としても活用。
■昔の土間のいいとこどり♪
現代風土間は、さらに機能的に!どんどんオシャレに進化しています。
□土間のメリット□
【広々とした土間のある玄関】
玄関に広々とした土間があると、自転車やスポーツ用品・ベビーカーなどをそのまま置くことができ、屋内ガレージのように使うことができます。
室内に収納する場合はタイヤを拭いて汚れを落としたりですが、土間が玄関にあればそのままでいいので楽ちんです♪
ご家族に車椅子をご利用の方がいらっしゃる場合でも、土間があればその段を利用して室内に上がりやすくなり、雨に濡れることなく腰かけてゆっくり靴を脱ぐこともできます。
また、雨や雪で衣類が濡れたまま帰宅しても、土間があれば地面が濡れても気になりません。
【土間のあるキッチン】
キッチンは水や油などでよく汚れます。
キッチンを土間にして排水口を設置すれば、デッキブラシでゴシゴシ洗えて清潔に保つことができます。
玄関からパントリー、キッチンまで続く「通り土間」にすると、買い物から帰宅して、荷物を収納して、キッチンで調理に取り掛かるという動線が良くなり、家事効率も上がります。
【庭からつながるリビングの土間】
リビングの一部を土間にすれば、庭につながるサンルームや部屋と部屋の間にある中庭のような使い方ができます。
雨の日に子供やペットと遊ぶスペースとして使ったり、オープンに出来る窓にすれば、気候のいい日は土間から庭へとつながる広いガーデンスペースが出現します。
【玄関からガレージにつながる土間】
玄関からガレージを土間でつなぐことができれば、買い物帰りの荷物の出し入れや、レジャー用品の積み下ろしがとても楽になります。
悪天候の時でも濡れずに済みますよ♪
■土間のデメリット■
では土間のデメリットはどんなものがあるでしょうか。
改善ポイントとともにご紹介します。
【土間の底冷え】
土間は三和土、コンクリート、タイル、石で仕上げることが多いので、冬場は底冷えする可能性があります。
玄関やガレージにつながる場所としての土間であれば冷えてもあまり気になりませんが、キッチンやリビングにつながる土間であると底冷えは歓迎できません・・・。
<改善ポイント>
・基礎断熱をきちんと施す
・断熱効果のある仕上げ材を使う
・床暖房を設置する
【部屋を分割してしまう】
キッチンやリビングなど居住空間に土間を設けた場合、その設置場所によっては部屋と部屋を分割してしまう可能性があります。
土間を歩くときには土間専用スリッパや中敷きが必要になるため、部屋を移動するたびに脱ぎ履きしなければいけないのは面倒です。
<改善ポイント>
・室内の動線を確認する
・よく行き来する部屋と部屋の間の土間は避ける
・土間を通らずに行き来できるルートも確保する
・分割せずに済む方法を考える
いかがでしたか?
日本家屋ではもともと土間や縁側など家の中と外をつなぐ、中間的な空間が存在していたのです。
洋室やリビングとは別に土間やインナーバルコニーのような空間がありますと、お部屋の中に変化があり、魅力的な住まいになるのではないかと思います。
ちょっとしたゆとりや遊びごころも感じられますよ♪